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ライドシェアのここが駄目④「安定しない供給」

日本のライドシェア推進派は「過疎地でライドシェア」なんて言いますが、おとぎ話です。今回は供給と価格の面でライドシェアの駄目なところを見ていきましょう。


まずは供給の面。日本の人口減少と高齢化は本当に深刻です。地方のタクシー会社は需要がなく、利益を出せない構造になっています。そこにライドシェアを導入すれば問題は解決するのでしょうか。いいえもっと悪化します。


お客さんがいない場所では、ライドシェアも機能しません。「副業で空いた時間に」なんてことを言う人もいますが、儲からない場所で待機なんてしません。需要のある場所と時間を選んで仕事をします。仮にボランティア精神でがんばってくれる人がいても、それって長続きしますか?


一方でタクシー会社は需要の少ない地域や時間でも、なんとか供給を維持しようと努力しています。深夜でも例え 1 台でも車を動かして無線がつながるように。それが公共交通の使命です。でもライドシェアが解禁されて美味しい仕事だけをつまんでいったら、会社はもちません。


またタクシーは採算の取れない地域でも自治体と協力しながらデマンドや乗合のタクシーを運行するなど、工夫して地域の足を守る努力もしています。同じことがライドシェアにできますか?


タクシーがなければ、市役所はどこに交通空白地対策の話をもっていけばいいのですか?仮にプラットフォーマーが市役所の提案する話に乗ってきても、ドライバーに指示することはできません。個人事業主で、雇用関係がないわけですから。


また今のタクシードライバーの多くは障害者や高齢者の送迎について研修を受けていますが、ライドシェアドライバーに同じことを求められますか?雇用されてないのに。


過疎地の交通を維持するために、魔法のような手段はありません。移動手段の確保は「交通税」といった目的税の創設も含め、国や自治体で考えなくてはなりません。こんなこと言うと「増税反対!」って言われますね。


でも、地域から交通手段がなくなれば、住民が減って地価は下がり、自治体全体の税収が低下していくジリ貧状態になります。総合的に考える必要があります。


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